今回は世界の経済【インドネシアの高速鉄道】の現在はどうなった?
について、【海外の反応】を交えてわかりやすく解説いたします。
インドネシア高速鉄道は2015年に開発が計画されました。
当時は、日本と勢いのある中国とのシステムの売り込みがデッドヒートしていました。
結果、安さをインドネシアが優先したことで日本はこの争いから敗れることになります。
(やはり物量では中国に勝てないのか、、、?)
しかし、その後インドネシア高速鉄道の開発は当然中国のあるあるにより難航することになります。
さて!!今回中国がやらかした事とは一体!?
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目次
【わかりやすく解説】インドネシア高速鉄道とは?
インドネシア高速鉄道計画(インドネシアこうそくてつどうけいかく)
開始年月日:2015年7月インドネシア政府が発表した高速鉄道計画
距離:150km
備考:今後はインドネシア第二都市の東ジャカルタ州スラバヤへの延伸が計画されている
特徴:東南アジアの最初に開通する高速鉄道になる予定
インドネシア高速鉄道当初の課題や問題点

当時、日本と中国が高速鉄道のシステムの売り込みを行い、入札を競いました。
2015年9月3日にインドネシア政府はこの発表は撤回することになります。
入札が白紙となった同月末の9月29日にインドネシア政府は財政負担を伴わない中国案の採用を決定することになります。
2015年9月の中国との話では
- 2015年着工
- 2019年開業(予定)
とされていましたが、起式は2016年1月21日にずれ込むことになります。

問題:着工の遅れ
なぜ日本の案は選ばれなかった? |
これには様々な憶測がありますがわかりやすく2点。
- ①日本企業側の情報が中国に漏洩していた。
- ②賄賂、買収が行われた。
この2点が関係しているのではないか?と言われています。
まず①について日本側の情報が漏れていた。
度々中国は日本企業が着工しようとしていた海外のインフラの事業を横取りしていきます。
この時に中国が提示する価格は日本企業が提示する価格より遥かに安いことが多いようです。
このため、日本企業の情報が漏れていることが考えられます。
また、図面などが横流しされた過去もあるようで、中国に情報が筒抜けとの話があります。
②賄賂により買収された
これはいわゆる、ロビー活動ですね。
日本はしばしばこのロビー活動で遅れをとることがあります。
そのため、中国のロビー活動で勝ることが出来なかったのではないのかとも思われます。
【それ見たことか】「中国受注の「インドネシア高速鉄道計画」ここへきて問題噴出の自業自得 https://t.co/A67PklxjVO
— ツイッター速報〜BreakingNews (@tweetsoku1) July 14, 2021
では、そんなゴタゴタの中始まった、インドネシア高速鉄道開発計画はどうなったのでしょうか?
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インドネシア高速鉄道の計画開始後に起きた問題
初めにゴタゴタが起きたインドネシア高速鉄道ですが、その後起きた問題として以下5点があります。
①2016年:合弁会社設立後に2018年末までに完了することへの変更はなかった。
②2017年:1月末、土地価格の高騰、民間工業団地の移転補償問題、不法占拠による立退交渉の難航
③2017年:当初合意の価格から大きく変更することになる。
④いつの間にか完成時期が変更される
⑤コロナの影響を受ける
インドネシア高速鉄道の問題①〜②
①2016年の起工式の時点で遅れているにもかかわらず、完成予定の変更を行わなかった。
遅れた原因として、『事務処理を残すのみとして』と当時挙げられていました。
この事務処理を残すのみというのは一体何なのか?
これは、中国が書類提出を完了出来ていなかったとされています。
提出処理が中国語であったことから審査が進まなかったようです。
他にも、当初の条件を中国が一方的に変えてきたことがありました。
それが『債務補償』でした。
債務補償とは?
債務保証とは、金融機関などが行う融資について、第三者が保証人となって返済を保証することをいいます。債務保証がついた融資の返済が滞った場合、債務保証を行った保証人が、債務者に代わって返済しなければなりません。保証人は、債務保証を実行したことにより、元の債務者に対して代わりに支払ったお金を返済してもらう権利(求償権)が発生し、自己破産に追い込まれる場合もあります。
引用:イーローンホームページ
②土地の価格の高騰その他の問題
2017年1月時点では、土地の価格高騰、民間工業団地の移転補償、不法占拠などが起きます。
そのため、立退の交渉が難航したことで土地の収用が85%であり中国側の融資の条件である高速鉄道用地の全区間確保が出来ていないため本格着工が出来なかった。
当時は地元業者の自己資金により整地工事のみが行われている状態でした。
インドネシア高速鉄道の問題③〜⑤
③当初の予算から大幅のオーバー
総事業費は当初の51億ドル→60億ドルに膨れ上がると予想さることになりました。
④2018年に完成予定の引き伸ばし
インドネシア政府閣僚は完成予定を2024年以降になる可能性があると発表しています。
このことに対して国営企業側は2021年と発表しました。
⑤コロナにより更に延期の可能性
コロナウイルスによるパンデミックで工事が中止することになり、2022年9月までの延伸することを発表しました。
そして、あろうことか日本に協力を要請することを明らかにします。
2020年9月には、合同会社は建設の進捗が60%、用地取得が100%に達したことで2021年の完成予定を発表。
いやいや、困った時だけ助けてくださいはおかしいですよね、、、
当時の記事を一部抜粋
経済分野を統括するハルタルト調整相は5月、閣議後の記者会見で、新型コロナウイルス感染拡大の影響で完成がさらに1年程度遅れると表明。予算を超過することが政府内で問題視され、ハルタルト氏はジョコ大統領から事業の経済性を高めるため路線を「(第2の都市)スラバヤまで延伸するよう指示があった」とし、「日本を共同事業体に加える」と提案されたと明らかにした。
引用:SankeiBiz
当時の記事でも困惑していると書いてありましたが、困惑ではなく毅然とした態度で断るべきだったと思います。
そうでなければ外交として、他の国々になめられてしまいます。
初め安くても中国でいいや→もし上手くいかなくても日本が助けてくれる
こんな構図が出来上がったら問題です。
更に、日本は開発当時から環境問題についての資料もインドネシア政府に提出していますが、その資料を中国に横流ししたのはインドネシア政府です。
自業自得なので自分で何とかして頂きたいものです。
2021年7月の現代ビジネスでも記載されています→現代ビジネス
因みに日本では、口約束でも約束は約束ですが、、、
中国とか東南アジアは簡単に約束が
くつがえる
これは小さなことから大きなことまで当たり前にくつがえしてきます。
倫理観とかあったもんではないです。
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インドネシア高速鉄道の『海外の反応』

これは主にインドネシア国民からの避難と悲鳴のようなメッセージが挙げられました。
まずこちらの動画では当時のインドネシアの人々の声が多く上がっています。
このように日本を選ばなかったことへの非難がインドネシア国民から上がっていました。
『安物買いの銭失い』とは言ったものです。
日本では当たり前の『筋を通す』ことなんて中国にはないですからね。
なんせ自国民に対しても酷いことをする中国なので、、、
因みに今回はインドネシアの高速鉄道ですが。
『海外の反応』in VIETNAM
私は今ベトナムに住んでいますので、ベトナムからの声を上げさせて頂きますが、その前に説明しておきたい事があります。
ベトナムの鉄道事業は面白いことになっています。
- 北部政治都市(HANOI)→中国
- 南部商業都市(HO CHI MINH)→日本
という構図になっています。
因みに北部の方が着工は早かったので開通は早くなりそうですが、それでも日本では起きないような問題が起きていました。
安全じゃないから? ハノイの中国製都市鉄道は完成しても運行できない
2019年4月に運行予定だったハノイの都市鉄道2A号線だが、建設中の死亡事故や品質基準の要件が満たされていないなどの理由から何度も延期され、いまだ運行に至っていない @WorldVoiceJapan https://t.co/N65yEbKv1E
— ニューズウィーク日本版 (@Newsweek_JAPAN) October 27, 2020
はい、中国お約束
死亡事故
これもう恒例ですね。
本当、人の命を何とも思わない。
因みにベトナム人はかなり中国が嫌いです。
ただ、政府としては中国が隣国であることからバランスをとるために中国の鉄道を入れた部分
もありますが、部分的に日本企業が建設に入っています。
南部の鉄道は日本企業が行なっているのですが、ここで一つ問題が、、、
工事資金を横領したことで工事が止まっています。
まぁこれは自業自得なので自分たちで何とかしていただくしかないですね。
因みにベトナム人の多くの方に聞いたのですが。
- 『北部は中国製だから危ないから乗りたくない』
- 『南部は日本製だからとりあえず乗ってみたい』
の意見がほとんどでした。
やはりmade in Japanは強いですね。
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インドネシア高速鉄道の現在

いよいよ、現在のインドネシアの高速鉄道についてですが。
一応完成の目処は見えてきているようです。
なぜ中国がここまで必死にやってきたのか?
ということが、現在の状況に深く関わっています。
なぜ強引にでも日本から受注を奪う意味があったのか?
これは、中国の戦略として受注→着工→完成
- 初めから全てやりきる事ができる結果が欲しかった
- 日本から奪った事での成功
これが中国にとって何より大切だったようです。
中国が掲げる『一帯一路』の成功のためと言う事でしょう。

そうです。完成したから成功したのは大きく違うでしょう。
問題が多く出たものを成功と呼べるのか?
- 当初の完成のための費用よりも40%上がっていると言われています。
- 度重なる延期の問題
- 現地の雇用を無視し中国が豊かになる方針
- 死傷者がでるようないい加減な工事
- 問題点を上げればきりがないです。
まぁそれでも中国は完成すれば
『成功だ!』『日本に勝った!!』
と大きくでるでしょうね、、、
その後の事故が起きた場合の保証なんて絶対にしないでしょう。
そう考えると、インドネシアの国民の方々が不憫でなりません。
と言う事で、現在もインドネシア高速鉄道は絶賛工事中です
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インドネシア高速鉄道のまとめ
今回は、インドネシア高速鉄道の現在について【わかりやすく解説】
でした。
現在中国はバブル崩壊も始まりいよいよ勢いが失われつつあります。
そんな中果たしてインドネシア高速鉄道は無事開通を迎える事が出来るのか?
まぁ確実に問題が起きて、《まだ開通できません》なるのがオチのように思えてならないです。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
また次の記事でお会いしましょう!!
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